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マーケットから読み解く日銀利上げ確率(東短リサーチ/東短ICAP)

日銀政策決定会合間を参照期間とした金利スワップの気配値が会合ごとにどの程度の政策変更を織込んでいるのか、いくつかの仮定を置いて類推することを試みます。

政策変更織込比率

該当する会合での政策金利変更をスワップ市場がどの程度織り込んでいるか。
なお、この試算はあくまで日銀会合OISの気配値を一定のシナリオに基づいて理論的に解釈したものであり、必ずしも東短リサーチ/東短ICAPの見解を表しているものではありません。
日銀の政策変更がTONA金利(無担保コールオーバーナイト平均金利)に反映され始める時期については、次の2つのシナリオを想定しています。
シナリオ①
政策変更により、TONA金利は会合後の新しい準備預金積み立て期間開始日より次会合まで一律0.1%上昇する。
シナリオ②
政策変更により、TONA金利は会合翌営業日から次会合まで一律0.1%上昇する。

政策変更織込回数

現在から該当する会合まで、累積で何回政策変更が行われるものと示唆しているか。

なお、実際には、TONA金利やスワップ金利は金融政策だけではなく資金需給や先行きの金利観の影響などを反映し決定するものですが、本シミュレーションは純粋に金融政策の影響のみを反映するものと仮定して行います。

解説

金利スワップには各日銀政策決定会合間を観測期間にしたスワップの市場があります(日銀会合 OIS)。
例を挙げると、2023年12月限が-0.02%であれば12月の政策決定会合の最終日(12月19日)の翌営業日から次の決定会合の最終日(2024年1月23日)当日までのTONA金利の平均(厳密には期間中のTONAを複利計算したもの)と固定のスワップ金利(-0.02%)を交換する取引です。
したがって、
≫ 理屈の上では、このスワップ金利はこの間のTONAの平均値の市場予想を表している、ということになります。
≫ 観測期間をこのように設定することで、日銀会合 OISは、ある政策決定会合での政策決定を受けたTONA金利(の平均)の水準はいくらになるのか、という市場の予測を反映するものと類推することができます。
≫ それぞれの会合毎のスワップ金利の差分は、その会合を越えてどの程度TONA金利が変化すると市場が見ているかを表している、と言うことができます。